今回のご依頼は、Technics SL-1210MK2 沖縄県内からです。
故障内容は、ターンテーブルの回転が不安定とアームベースの高さ調整リングにズレがあるとのことです。
早速、電源の投入を確認しスタートの操作を点検してみますと、ターンテーブルの回転が不安定です。
続いて、アームの点検で、動作が重く調整が必要です。
アームの固定軸の微調整を進めて、
ターンテーブルを手動で回転させて、音出し確認いたします。
音声出力は順調です。
ターンテーブルを抜き取り、
制御基板のカバーを取り外し、
内部のクリーニングを進めます。
画像では、判りにくいですがスッキリしました。
これから、制御基板の作業に移ります。
基板を分解し、
制御I,Cと
ドライブのI.Cを取り替えてみますが、
回転に不具合が生じますので、今回は基板の交換対応となります。
続いて、シャフトの作業に移ります。
SL-1200MKシリーズのシャフトベースが2種類あり、こちらはシャフトギヤが圧入されたタイプです。
このギヤは無理に抜き取らず、隙間から注油していきます。
次に、底面のカバーを取り外し、
アームベースの修正作業に移ります。
先ず、フォノカバーを取り外し、
フォノ基板を抜き取り、アームベースの固定部分解除し、
本体の上面から
アームベースを抜き取ります。
そして、高さ調整用のリングを取り外し、クリーニングを進めます。
固定部分へグリスを塗りつけて、
本体へ組み戻します。
フォノ基板を取り付けて、赤印のL字のスプリングの取り付け位置を確認します。
取り付け位置を誤るとanti-skatingが利きません!
次にピッチVRの点検です。
ピッチVRへ接点クリーナーを吹きかけて、
VR基板を本体へ組み戻し、スタイラスイルミネーターのLED化に移ります。
サークリングとスプリング類はホルダーを取り外す前に抜き取ります。
ホルダー類を取り外し、
ランプ等を完全に分解し、
シャフト類をクリーニングします。
ホルダー等に油分が残っていますと、ダンパーグリスの効きに影響します。
続いて、交換用のLED等を準備し、
LEDを結線し、
双方の足を熱伸縮チューブで個々に養生します。
クリーニングしたシャフト部にダンパーグリスを塗って、
ホルダーを組み立てて、
抵抗を結線し、
熱伸縮チューブで養生します。
イルミネーターの内部に取り付けるスプリング等をクリーニングし、本体に組み込んでいきます。
ホルダーを本体へ組み戻し、スプリング類は最後に組み込んだ方が無難です。
サークルリングを確実に取り付けて
イルミネーターのオーバーホールは終了です。
続いて、電源スイッチを点検し、
ノブ類を取り外し、
内部のホルダーを取り外し、
4個の交換用のLEDを準備し取り替えます。
各スイッチの操作を点検し、
特殊治具を活用し
ターンテーブルを浮かせた状態で駆動させて、ブレーキ等の調整を進めていきます。
ピッチVRの操作を点検します。
ヘットシェルの接触部分を点検し、
イルミネーターは、白色でのLED化です。
制御系を点検し、
各操作を点検し、
流しテストで音出し確認し、作業終了です!